この記事の結論(2026年9月分・3〜4人家族の目安で計算)
1. 電気代が高いのは使いすぎだけが理由ではありません。使用量が同じでも、調整費・賦課金・国の支援という単価側で上がることがあります。
2. 先に効くのは契約アンペアと電力会社。東京電力エリアで、アンペア見直しは年7,482円、電力会社の見直しは月870円(年換算約10,442円)です。
3. 順番は全国どこでも同じですが、効き目の大きさはエリアで最大約29倍違います。店舗・事業所も同じ順番です。
電気代が高いと、まず節電を考えがちです。ですが節電より先に効くものが2つあります。契約アンペアと電力会社です。 どちらも1回の手続きで、そのあと毎月ずっと効きます。節電は、続けた月にしか効きません。
この記事はご家庭と、店舗・事業所の両方向けです。電気代が高い理由の切り分け、手をつける順番、それぞれ全国のエリア別にいくら変わるかを、当サイトの在庫(各社の公表値)から計算した実額で示します。
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電気代が高いのは、使いすぎだけが理由ですか?
いいえ。電気代は5つの部分でできていて、使用量が同じでも上がる部分があります。

出典:東京電力エナジーパートナー 特定小売供給約款、燃料費調整のお知らせ(2026年9月分)、経済産業省 2026年度再エネ賦課金単価
| 部分 | 何で決まるか | あなたが動かせるか |
|---|---|---|
| 基本料金 | 契約アンペア。使わなくてもかかる | 契約を変えれば下がる |
| 電力量料金 | 使った量×単価。単価は会社・プランで違う | 会社を変えれば単価が変わる。節電で量が減る |
| 調整費(燃料費調整額) | 燃料の輸入価格。毎月変わる | 会社を変えると計算方法が変わる。上限の有無が重要 |
| 再エネ賦課金 | 国が年1回決める。2026年度は4.18円/kWh | 動かせない(全社共通) |
| 国の支援 | 月ごとに額が変わる値引き | 動かせない(全社共通) |
3〜4人家族の目安(月400kWh・40A契約)を、東京電力の従量電灯Bで2026年9月分の単価で計算すると12,712円です。 このうち、あなたの手続きで動かせるのは基本料金と電力量料金、そして調整費の「上限の有無」です。 調整費のしくみ自体は燃料費調整額とは?で説明しています。
「最近高くなった」の理由もここにあります。 2023年6月1日には東京電力エナジーパートナーの規制料金が平均15.90%値上げされました。再エネ賦課金は年に1回見直され、調整費は燃料価格しだいで毎月動きます。使い方を変えていなくても、単価の側が動いているのです。
自分の請求がどちらの理由か、明細で3つ確認してください。
- 前年の同じ月と使用量(kWh)を比べる。 使用量が増えていれば、契約や会社より先に使い方を見ます
- 使用量が増えていれば、エアコン・給湯・在宅時間の変化やオール電化への切り替えを確認する。 古い家電の消費電力が上がっている場合もあります
- 使用量が同じなら、単価側(調整費・賦課金・国の支援)を確認する。 ここから先が、この記事で説明する内容です
使用量も単価も変わっていないのに急に高い場合は、契約先に請求内容を確認してください。 二重請求や漏電の可能性もあります。
何から手をつければいいですか?
単価側が原因だった人(前の章で使用量が同じだと確認できた人)は、①契約アンペア → ②電力会社 → ③使う時間帯 → ④節電の順です。理由は「1回で毎月効くか、毎日続ける必要があるか」の違いです。

①と②は、一度手続きすれば翌月からずっと効きます。手間は電話かWebで1回で、工事は原則ありません。 ③は時間帯で単価が変わるプランを選んだ人だけに関係します。④は効果がありますが、やめた月には戻ります。
契約アンペアを下げると、いくら変わりますか?
東京電力エナジーパートナーの規制料金では、60Aを40Aにするだけで年間7,482円下がります。1kWhも節電せずに、です。
契約アンペアごとの基本料金は次のとおりです(東京電力エナジーパートナーの公表値)。
| 契約 | 基本料金(月) | 60Aとの差(年) |
|---|---|---|
| 30A | 935円25銭 | 11,223円 |
| 40A | 1,247円00銭 | 7,482円 |
| 50A | 1,558円75銭 | 3,741円 |
| 60A | 1,870円50銭 | — |
入居時の契約のまま見直していない家庭もあります。基本料金は使わなくてもかかるので、契約を下げれば確実に下がります。
ただし、同時に使う電気が契約を超えるとブレーカーが落ちます。 冬の夕食時にエアコン・IH炊飯器・電子レンジを同時に使う、といった一番使う場面の合計から決めてください。東京電力では10〜60Aの範囲の変更は無料です。決め方は契約アンペアはいくつが正解かで説明しています。
関西・中国・四国・沖縄のエリアには、この章がそのまま当てはまりません。 従量電灯Aや最低料金制のため、契約アンペアという考え方が無いからです(次の章で説明します)。
電力会社を変えると、いくら変わりますか?
同じ使い方のまま、請求額が変わります。東京電力エリアの3〜4人家族なら、2026年9月分の計算で月870円の差です。

3〜4人家族の目安(月400kWh・40A)で、2026年9月分の調整費まで足して比べると、東京電力の従量電灯Bが月12,712円、この月に最も安いプラン(TERASELでんきの超TERASEL東京B)が月11,842円。月870円の差です。東京電力エリアの家庭向けで金額を出せる34社中、従量電灯Bは16位でした。12か月分に換算すると年10,442円ですが、これはこの月の差額を単純に12倍した参考値で、実際の年間の差額を保証するものではありません。
ここで2つ注意があります。
- この差額は2026年9月分のものです。 調整費は毎月変わるので、来月は別の会社が安いことがあります。だから当サイトは「◯◯社が最安」とは書かず、比較ページを対象月ごとに作り直しています
- 比べるときは、調整費や特典まで含めた条件かを確認してください。 単価表だけの「年間◯万円お得」は、実際の請求額と違うことがあります
順位は毎月変わりますが、調整費に上限があるか、解約金がないかは、月をまたいでも変わりません。契約前に約款で確認してください。上限の意味は燃料費調整の「上限」は、会社によって意味がまったく違うをお読みください。
自分のエリア・世帯人数・いまの会社を選ぶと、この月の差額が出るのが比較ページです。
全国どこでも同じように変わりますか?
順番は同じですが、効き目の大きさはエリアでまったく違います。関西の月72円から北海道の月2,098円まで、約29倍の差があります。

3〜4人家族の目安(400kWh・40A)で、大手電力の規制料金と、2026年9月分でいちばん安いプランの月額を全国10エリアで比べました。エリア名から、規制料金の単価のお知らせ(各エリアの大手電力の公式サイト)を開けます。
| エリア | 契約の型 | 規制料金の月額 | この月いちばん安い | 差(月) | 差(年) |
| 北海道 | アンペア契約 | 16,032円 | みんな電力 13,934円 | 2,098円 | 25,171円 |
| 東北 | アンペア契約 | 12,587円 | TERASELでんき 12,063円 | 524円 | 6,288円 |
| 関東 | アンペア契約 | 12,712円 | TERASELでんき 11,842円 | 870円 | 10,442円 |
| 中部 | アンペア契約 | 12,235円 | Green People's Power 10,536円 | 1,699円 | 20,390円 |
| 北陸 | アンペア契約 | 12,018円 | エネアークでんき 11,504円 | 514円 | 6,170円 |
| 関西 | 最低料金制 | 10,881円 | TERASELでんき 10,809円 | 72円 | 864円 |
| 中国 | 最低料金制 | 11,951円 | ミツウロコでんき 11,230円 | 721円 | 8,656円 |
| 四国 | 最低料金制 | 12,398円 | オクトパスエナジー 11,100円 | 1,298円 | 15,580円 |
| 九州 | アンペア契約 | 11,137円 | ミツウロコでんき 10,525円 | 612円 | 7,339円 |
| 沖縄 | 最低料金制 | 13,834円 | エネワンでんき 13,606円 | 228円 | 2,739円 |
出典:各社の2026年9月分の燃料費調整単価のお知らせ。差額は当サイトの計算(規制料金1社 対 家庭向けで金額を出せる全プラン)。「差(年)」は月額差を12倍した参考値で、実際の年間の差額を保証するものではありません
- アンペア契約のエリア:北海道・東北・関東・中部・北陸・九州。「契約アンペアを下げる」がそのまま使えます
- 最低料金制のエリア:関西・中国・四国・沖縄。従量電灯Aなどアンペアを契約しないしくみなので、前の章の「契約アンペア」は当てはまりません。効くのは電力会社の見直しです
- 差が小さい関西・沖縄でも、電力会社を変える価値がまったく無いわけではありません。上限の有無や解約金の条件は、差額が小さい月でも変わらない判断材料です
エリアが違えば、規制料金の単価も、いちばん安いプランも変わります。自分のエリアで確かめるなら、比較ページでエリアといまの会社を選んでください。
店舗・事業所の電気代が高いときも、同じ順番ですか?
同じです。契約容量(kVA・kW)を見直し、次に電力会社を比べます。ただし目安ではなく、請求書の実数で計算します。
家庭の「契約アンペア」にあたるのが、店舗・事業所では契約容量(kVA・kW)です。契約容量の見直し方で説明しているとおり、使っていない容量が大きいほど基本料金が余分にかかります。
そのうえで、電力会社を比べます。東京電力エリアで契約10kVA・月1,000kWh使う店舗を例にすると、2026年9月分の計算では次のとおりです。
| 月額 | 年額換算 | |
|---|---|---|
| 東京電力 従量電灯C(規制料金) | 34,809円 | — |
| この月いちばん安いプラン(エネワンでんき エネワンCプランL) | 30,793円 | — |
| 差 | 4,016円 | 48,192円(月額差を12倍した参考値) |
法人低圧で金額を出せる11社中、東京電力の従量電灯Cは9位でした。使用量に比例して差が開くので、家庭より1回の見直しの効果が大きくなりがちです。
法人は家庭のような世帯の目安が無いので、店舗・事業所の低圧の比較では契約容量(kVA/kW)と使用量(kWh)の実数を入れて計算します。会社名・メールアドレスの入力は不要です。
明細の写真を1枚お送りいただければ、調整費まで含めた実際の請求額で無料診断もできます。詳しくはこちらからどうぞ。
節電は意味がないのですか?
意味はあります。ただし、契約アンペアや電力会社の見直しと比べると、規模がひとまわり小さいことを知っておいてください。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトに、エアコンの省エネ行動ごとの試算があります(設定温度の項目は2.2kWのエアコンを1日9時間使う条件)。
| 節電の行動 | 年間の節約額(資源エネルギー庁の試算) |
|---|---|
| 暖房の設定温度を21℃から20℃に | 約1,650円 |
| 暖房を1日1時間短く(20℃) | 約1,260円 |
| フィルターを月1〜2回掃除 | 約990円 |
| 冷房の設定温度を27℃から1℃上げる | 約940円 |
| 冷房を1日1時間短く(28℃) | 約580円 |
どれも月に直すと約50円〜140円で、毎日続けて初めてこの額です。 契約アンペア(東京電力エリアで月623円50銭・年7,482円)や電力会社(この月は月870円)の1回の手続きと比べると、数倍の差があります。
節電をやめる必要はありません。順番の問題です。先に1回の手続きを済ませ、そのうえで節電すれば、両方が効きます。
まとめ:1回の手続きを先に、節電はそのあとで
- 電気代が高いときは、まず前年同月との使用量の差を確認する。使用量が同じなら単価側(調整費・賦課金・支援)が原因
- 先に「契約アンペア」と「電力会社」。1回の手続きで毎月効く
- 東京電力エリアで、アンペア見直しは年7,482円、会社の見直しは2026年9月分の計算で月870円(12か月分に換算すると年10,442円の参考値)
- 効き目の大きさはエリアで違う(関西の月72円〜北海道の月2,098円)。差が小さいエリアでは急ぐ必要はない
- 店舗・事業所も同じ順番。契約容量(kVA/kW)の見直しから
- 節電は月約50円〜140円。やめる必要はないが、順番は後
自分のエリア・世帯人数・いまの会社を選ぶだけの比較ページで、調整費まで足した金額を確かめられます。店舗・事業所の方はこちらからどうぞ。