この記事の結論(2026年9月分・関東の試算)
1. 扇風機を一晩8時間使うと、1か月の電気代はACモーターで307円、DCモーターで97円です。1時間ならAC約1.28円、DC約0.4円しかかかりません。
2. 主に6畳用のエアコン(CS-X226D)を同じ1日8時間・1か月使うと3,438円。扇風機(DC)の35.44倍、扇風機(AC)の11.2倍です。
3. 設定温度を変えずに扇風機を併用するだけなら、その分だけ電気代は上がります(一晩8時間・1か月でAC307円・DC97円)。体感が良くなり設定温度を上げられればエアコン側が下がる可能性はありますが、下がる金額は断定しません。
目安の「約27〜31円/kWh」ではなく、機種の消費電力(メーカー公表の定格消費電力)と、当サイトの在庫にある2026年9月分の単価で計算した目安です。実際の消費電力は運転の強弱や機種で変わるため、請求額そのものを保証するものではありません。
自分のエリア・世帯で、今月いくらか計算する
全国10エリアで、2026年9月分の試算を並べます。いまの契約が分かれば差額も出します。
エネチェックは電力会社ではない、電気料金の比較サイトです。数字はメーカーの仕様ページと各社の約款・お知らせを編集部が開いて確かめ、取得元つきで登録しています(編集方針)。扇風機は山善のリビング扇風機(ACモーター)YLR-AG30Eと、DCモーターリビング扇風機YLR-YD302、サーキュレーターはDCサーキュレーターYAR-ND152の公式仕様を使います。
エアコンを24時間つけっぱなしにした場合の電気代はエアコンつけっぱなしの電気代、畳数別・使用時間別の内訳はエアコンの電気代にまとめています。この記事は「扇風機・サーキュレーター」に絞り、エアコンとの差と併用の考え方を計算します。
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扇風機とエアコン、どっちが安いですか?
扇風機のほうが圧倒的に安いです。主に6畳用のエアコン(CS-X226D)を冷房で1日8時間使うと1か月3,438円に対し、同じ1日8時間の扇風機(DC)は97円。エアコンは扇風機の35.44倍です。
エアコンは圧縮機(コンプレッサー)を動かすため、扇風機やサーキュレーターより消費電力が一桁以上大きくなります。CS-X226Dの冷房の定格消費電力は425Wで、扇風機(DC・12W)の約35倍、扇風機(AC・38W)の約11倍です。

| 機器 | 定格消費電力 | 1日8時間・1か月 |
| エアコン(冷房・CS-X226D) | 425W | 3,438円 |
| 扇風機(ACモーター) | 38W | 307円 |
| 扇風機(DCモーター) | 12W | 97円 |
出典:パナソニック「エアコン特選カタログ」、山善「商品情報」、東京電力エナジーパートナー「特定小売供給約款」「燃料費調整単価等一覧(低圧)」(2026年9月分)
この差は消費電力そのものの差から生まれるもので、冷房の効き方(涼しさ)を比較したものではありません。扇風機は空気を動かして体感温度を下げる機器で、部屋の温度そのものを下げるエアコンとは仕組みが違います。
扇風機を1時間・一晩8時間使うと、電気代はいくらですか?
扇風機を一晩8時間使うと、1か月の電気代はACモーター(YLR-AG30E)で307円、DCモーター(YLR-YD302)で97円です。1時間ならACで約1.28円、DCで約0.4円です。
試算条件:関東(東京電力エリア)・2026年9月分。すでに月360kWh使っている世帯(3〜4人家族・日中は誰もいない)が、扇風機の分を追加で使ったときの増分です。他の家電の分や基本料金は含みません。
扇風機の電気代は「消費電力(W)÷1,000×時間×単価(円/kWh)」で計算できます。 消費電力はモーターの種類で大きく変わり、ACモーターのYLR-AG30Eは38W、DCモーターのYLR-YD302は12Wです(いずれもメーカー公表の定格消費電力)。

出典:山善株式会社「商品情報」(YLR-AG30E・YLR-YD302)、東京電力エナジーパートナー「燃料費調整単価等一覧」(2026年9月分)
| 機種 | 定格消費電力 | 1時間 | 一晩(8時間) | 1か月(8時間×30日) |
| ACモーター(YLR-AG30E) | 38W | 約1.28円 | 約10円 | 307円 |
| DCモーター(YLR-YD302) | 12W | 約0.4円 | 約3円 | 97円 |
出典:山善株式会社「商品情報」。単価は東京電力 従量電灯B・2026年9月分(基本料金は含まず、電力量料金・調整費・再エネ賦課金・国の支援を含む増分だけ)
ACモーターのYLR-AG30Eは、電源周波数によって消費電力がわずかに変わります(50Hzで38W、60Hzで39W)。この記事は関東(50Hz)を基準にしているため38Wを使っています。西日本(60Hz)では、この記事の金額よりわずかに高くなります。
同じ「一晩8時間」でも、DCモーターの電気代はACモーターの約3.2分の1でした。消費電力そのものの差(38W→12W)がそのまま金額の差になります。式そのものの組み立ては電気代の計算方法で説明しています。
エアコンと扇風機を併用すると、本当に電気代は安くなりますか?
ダイキン工業は、設定温度を下げるより扇風機を併用するほうが電気代を抑えられると案内しています。追加でかかる電気代は月97円(DC)・307円(AC)だけなので、その分を上回って設定温度を上げずに済ませられたときだけ、併用は電気代の節約になります。
ダイキン工業の公式サイト「エアコン節電情報」は、次のように案内しています(原文)。
エアコンと扇風機やサーキュレーターを併用しましょう。エアコンから来る風を背にして、風を送る方向に扇風機を向けてあげると、冷たい風をさらに遠くに送ることができます。
エアコンの設定温度を下げるよりも、エアコンの風量を強くする方が使う電気代が少なくなるのでおすすめです。また、扇風機を一緒に使うことでも同じ効果が得られます。
冷たい空気は部屋の下のほうに溜まりやすく、扇風機やサーキュレーターで空気を混ぜないと、場所によって温度にムラができます。併用して空気を循環させれば、設定温度を下げなくても体感的に涼しく感じやすくなり、結果としてエアコンの設定温度を下げる・風量を上げすぎるといった消費電力の増える操作を避けやすくなる、という理屈です。
このダイキン工業のページにも、具体的に「何%省エネになるか」という数値化した記載はありません。 部屋の広さ・断熱性能・外気温・エアコンの機種によって効果は変わるため、一律の数字を示すことはかえって不正確になります。当社もこの記事では「併用で何%安くなる」という数字は使わず、代わりに併用そのものにかかる追加コストの小ささを実額で示します。
| 使い方 | 1日8時間・1か月 | エアコン単独との差 |
| エアコン単独(冷房・6畳用) | 3,438円 | — |
| エアコン+扇風機(ACモーター)を併用 | 3,745円 | +307円 |
| エアコン+扇風機(DCモーター)を併用 | 3,535円 | +97円 |
出典:パナソニック「エアコン特選カタログ」、山善「商品情報」、東京電力エナジーパートナー(2026年9月分)。冷房・主に6畳用(CS-X226D)・関東の試算。設定温度は変えずに両方をつけっぱなしにした場合の単純合算
つまり、設定温度を変えずに両方つけるだけなら、扇風機・サーキュレーターの分だけ電気代は上がります。 併用で得をするかどうかは、空気を循環させたことで設定温度を下げずに済んだか、風量を上げずに済んだかにかかっています。参考として、扇風機を使うことでエアコンの使用時間そのものを1時間減らせた場合は、エアコンの1時間あたりの電気代(約14.33円)から扇風機の1時間あたりの電気代(AC約1.28円・DC約0.4円)を引いた、約13〜14円が1時間あたりの差になります。
扇風機とサーキュレーターは、電気代も使い方も同じですか?
電気代はほぼ同じ(一晩8時間・1か月で扇風機DC97円・サーキュレーターDC121円)ですが、風の送り方と目的が違います。
扇風機は人に直接風を当てて涼しく感じてもらうための機器で、羽根が大きく風が広い範囲に広がるように作られています。サーキュレーターは部屋の空気そのものを循環させるための機器で、羽根が小さく直進性の高い風を送るように作られています。エアコンと併用して部屋の温度ムラを減らす、洗濯物の部屋干しを乾かす、といった用途で使われます。
| 機器 | 機種 | 定格消費電力 | 1時間 | 一晩(8時間)・1か月 |
| 扇風機(ACモーター) | YLR-AG30E | 38W | 約1.28円 | 307円 |
| 扇風機(DCモーター) | YLR-YD302 | 12W | 約0.4円 | 97円 |
| サーキュレーター(DCモーター) | YAR-ND152 | 15W | 約0.51円 | 121円 |
出典:山善株式会社「商品情報」(YLR-AG30E・YLR-YD302・YAR-ND152)、東京電力エナジーパートナー(2026年9月分)
この記事で使ったサーキュレーター(YAR-ND152)は15Wで、扇風機のDCモーター機(12W)よりわずかに消費電力が大きく、一晩8時間・1か月の電気代は24円高くなります。ただし、いずれもエアコンの電気代(1日8時間で3,438円)と比べれば誤差の範囲です。電気代だけで選ぶよりも、部屋のどこに風を送りたいかで選ぶほうが実用的です。
住んでいるエリアで、扇風機の電気代は変わりますか?
変わります。扇風機(DCモーター)を一晩8時間使った場合の1か月の規制料金は、九州82円から北海道116円まで開きます。
エリアによって、調整費(毎月変わる燃料費調整額)の単価が違うためです。扇風機のような消費電力の小さい家電でも、住んでいるエリアで金額に差が出ます。

出典:各エリアの大手電力の特定小売供給約款・燃料費調整単価のお知らせ(2026年9月分)
| エリア | 規制料金 | 扇風機(DC)一晩8時間・1か月 |
| 北海道 | 北海道電力 従量電灯B | 116円 |
| 東北 | 東北電力 従量電灯B | 94円 |
| 関東 | 東京電力 従量電灯B | 97円 |
| 中部 | 中部電力ミライズ 従量電灯B | 89円 |
| 北陸 | 北陸電力 従量電灯 | 85円 |
| 関西 | 関西電力 従量電灯A | 88円 |
| 中国 | 中国電力 従量電灯A | 94円 |
| 四国 | 四国電力 従量電灯A | 100円 |
| 九州 | 九州電力 従量電灯B | 82円 |
| 沖縄 | 沖縄電力 従量電灯 | 107円 |
出典:各エリアの大手電力の約款・2026年9月分の調整単価。エリア名から公式ページを開けます。金額は扇風機(DCモーター)を一晩8時間・30日使った分だけの増分で、最低料金制のエリア(関西・中国・四国・沖縄)もアンペアを問わない最低料金で計算しています
電力会社を替えると、エアコンの電気代は変わりますか?
変わります。関東で主に6畳用を冷房で1日8時間使った場合、東京電力の規制料金3,438円に対し、確認できた単価の中でいちばん安いプランは2,944円。差は494円です。
扇風機やサーキュレーターの電気代はもともと小さいため、会社を替えても差はわずかです。この記事の条件で差が大きく出るのは、消費電力の大きいエアコンの分です。

出典:東京電力エナジーパートナー、TERASELでんきの2026年9月分の調整費のお知らせ
これは世帯全体の請求額の差ではなく、「エアコンをこの使い方で動かした分」だけを切り出した差です。契約全体の最安を決めるものではありません。上限(調整費に天井があるかどうか)や解約金の有無は、この記事では計算していません。契約を検討する際は、単価だけでなく上限の有無も確かめてください。
まとめ
- 主に6畳用のエアコン(CS-X226D)を冷房で1日8時間使うと1か月3,438円。同じ1日8時間の扇風機(DC)は97円で、エアコンは扇風機の35.44倍・扇風機ACの11.2倍
- 扇風機を一晩8時間使った場合の1か月の電気代は、目安の約27〜31円/kWhではなく、機種の消費電力と今月の単価で計算すると、2026年9月分・関東でACモーター307円、DCモーター97円
- 設定温度を変えずに扇風機を併用するだけなら、その分だけ電気代は上がる(一晩8時間・1か月でAC307円・DC97円)。空気の循環で体感が良くなり設定温度を上げられれば下がる可能性はあるが、下がる金額は断定しない(資源エネルギー庁のページは本文を確認できず、数値は採用していない)
- サーキュレーター(DCモーター)は一晩8時間で121円。扇風機(DC)とほぼ同水準で、選び方は電気代よりも風をどこに送りたいかで決まる
- 同じ使い方でも、エリアによって扇風機の規制料金は九州82円〜北海道116円まで違う
- 会社を替えると、エアコンの電気代が変わる。関東では1日8時間・1か月で494円安いプランがある(エアコンの使用分だけの比較で、世帯全体の請求額の差ではない)
自分のエリア・世帯の目安で、今月の試算を確かめるなら比較ページでエリアを選んでください。24時間つけっぱなしにした場合や畳数別の内訳はエアコンつけっぱなしの電気代にまとめています。