この記事の結論(2026年9月分・関東)
1. 「安い電気会社」は単価表の1位ではなく、調整費まで足した実額の1位です。順位は毎月変わります。
2. 契約40Aなら、月215kWhと252kWhを境に、いちばん安い会社そのものが切り替わります。
3. 3〜4人家族(40A・月360kWh)の目安なら、いまの1位はTERASELでんき「超TERASEL東京B」で月10,687円。東京電力の従量電灯Bより677円安くなります。
分岐点はエリアと契約アンペアで変わります。使う量で順位は変わり、申し込み後の料金や順位を保証するものではありません。
自分のエリアと使用量で、いまの契約と比べる
明細がなくても、料金の目安を比べられます。いまの契約プランが分かれば、差額をより正確に出します。
電気代には、基本料金・電力量料金のほかに、毎月変わる調整費(燃料費調整額)が乗ります。 単価表だけで比べた1位と、調整費まで足した実額の1位は、いつも同じとは限りません。
さらに見落とされがちなのが、同じ会社・同じ地域でも、使う量(kWh)によって「安い」の答えが変わることです。 この記事では、2026年9月分の関東のデータを例に、使用量が増えると1位がどこで切り替わるか(分岐点)を実際に計算し、あわせて安いプランを選ぶときの落とし穴3点を示します。 **エリアが違えば、安い会社も分岐点も変わります。**関東以外にお住まいの方は、記事内のボタンからご自身のエリアの目安を確認してください。
エネチェックは電力会社ではない、電気料金の比較サイトです。数字は各社の毎月のお知らせと約款を編集部が開いて確かめ、取得元つきで登録しています(編集方針)。
「安い電気会社」は、どうやって決まりますか?
単価表の順位ではなく、基本料金・電力量料金・調整費まで足した、その月の実額の順位です。
「基本料金+従量単価」の単価表だけで比べると、実際の請求額とは順位がずれることがあります。電気代の明細には、毎月上下する調整費(燃料費調整額)が別の行として乗るためです。 調整費の単価が高い会社は、単価表の1位でも、実際の請求額では1位から落ちることがあります。
エネチェックは対象月ごとに、各社の調整費・政府の値引き(支援)まで足した実額で順位を作り直しています。この記事の数字はすべて2026年9月分です。 「◯◯社が最安」と固定して覚えるのではなく、今月はどこが安いかを確かめる考え方に切り替えてください。
使用量によって、1位の会社は変わりますか?
変わります。関東・契約40Aの場合、月215kWhと252kWhを境に、いちばん安い会社そのものが切り替わります(2026年9月分)。

使用量が少ないうちは、燃料費調整の仕組みそのものがないシンプルオクトパス(TGオクトパスエナジー)が有利です。 調整費が乗らない分、使用量が少ないほど相対的に安くなるためです。使用量が増えるにつれて、調整費込みでも単価が低いTERASELでんきのプランが逆転します。
| 使用量(契約40A) | いちばん安いプラン(2026年9月分) |
|---|---|
| 〜214kWh | シンプルオクトパス(TGオクトパスエナジー) |
| 215〜251kWh | TERASEL東京B(TERASELでんき) |
| 252kWh〜 | 超TERASEL東京B(TERASELでんき) |
契約30Aでは110kWh・241kWhを境に、契約50Aでは349kWhを境に同じ入れ替わりが起こります。契約アンペアが違うと基本料金の重みが変わるため、分岐点の位置もずれます。 なお30Aでは、108〜109kWhのごく狭い範囲だけ、日産でんき「再エネ・スイッチB(東京)」が1円未満の僅差で一時的に1位になります。使用量が少し変わるだけで元に戻るため、選ぶ基準にはしていません。
自分の使用量なら、どちら側になりますか?
世帯の型で目安を見れば、自分がどちらの帯にいるかが分かります。関東では、多くの世帯が2番目か3番目の帯に入ります(2026年9月分)。

| 世帯の型 | 目安 | 1位のプラン(2026年9月分) | 月額 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし(日中は外にいる) | 30A・月180kWh | TERASELでんき TERASEL東京B | 5,281円 |
| 一人暮らし(在宅が多い) | 30A・月240kWh | TERASELでんき TERASEL東京B | 6,995円 |
| 2人暮らし | 40A・月300kWh | TERASELでんき 超TERASEL東京B | 8,956円 |
| 3〜4人家族(日中は誰もいない) | 40A・月360kWh | TERASELでんき 超TERASEL東京B | 10,687円 |
| 3〜4人家族(日中も誰かいる) | 40A・月450kWh | TERASELでんき 超TERASEL東京B | 13,285円 |
| 5人以上 | 50A・月550kWh | TERASELでんき 超TERASEL東京B | 16,483円 |
この表は目安です。世帯人数が同じでも、実際の使用量は生活スタイルで大きく変わります。エリアごと・世帯ごとの全国の順位表は 電気会社のおすすめ|全国10エリアの月額比較にまとめています。自分の使用量が上の目安と離れているなら、 明細の「ひと月に使った電気の量(kWh)」を見て、この記事の分岐点と照らしてください。
安いプランには、どんな落とし穴がありますか?
確かめたいのは3点です。値上がりの上限の有無、解約金、そして単価表に出てこない容量拠出金です。

- 値上がりの上限:関東の一般の家庭向け48プランのうち、41プランには燃料が上がったときの値上がりの上限がありません(2026年9月分)。 上限は「法令」(規制料金)と「約款」(会社が任意に定め、撤廃した実例もある)の2種類があります。詳しくは燃料費調整の「上限」は、会社によって意味がまったく違う。
- 解約金:9プランに解約金や違約金などのコストがあります。1年以内に他社へ切り替えると発生する例が目立ちます。会社ごとの一覧は電気を解約する手続きと、解約金がある会社・ない会社の一覧。
- 容量拠出金:11プランが、単価表には出てこない容量拠出金(相当額)を別建てで請求します。たとえばHTBエナジーは契約アンペアに関係なく、月332円が単価表の外で上乗せされます(2026年9月分)。 全社の実額は容量拠出金とは?どの会社が請求し、いくら乗るのかを一覧ににまとめています。
安いプランの中には、値上がりの上限がないぶん単価を低くできているものもあります。なぜ新電力は安いのかは、値引きではなくリスクの移転であることが多いためです(詳しくは新電力はなぜ安いのか)。 「今月いくらか」だけでなく、①今月の実額で候補を絞る→②値上がりの上限の有無を確認する→③解約金・容量拠出金など単価表に出ない費用を確認する、の順で見ると、切り替え後に困りにくくなります。
他のエリアでも、同じ分岐点ですか?
同じではありません。エリアが違えば、各社の調整費も、分岐点になる使用量も変わります。

この記事で示した215kWh・252kWhという分岐点は、関東・2026年9月分の数字です。関西・九州など他のエリアでは、各社の調整費が違うため分岐点の位置も変わります。 自分の住むエリアと使用量を選べば、いまの契約と候補の差額をその場で確認できます。
自分のエリアで、安い会社を確かめる
全国10エリアに対応しています。店舗・事業所の方は低圧の比較へ。
まとめ
- 「安い電気会社」は固定した1社ではなく、月ごとに調整費まで足した実額で決まる
- 関東・契約40Aなら、月215kWh・252kWhを境に、いちばん安い会社そのものが切り替わる(2026年9月分)
- 自分の使用量に近い世帯の型で、どちらの帯にいるかを確認できる
- 安さだけでなく、値上がりの上限・解約金・容量拠出金の3点も確認する
- 分岐点はエリアで変わるため、自分の住むエリアで確かめる